満たせ!音楽ライブラリ


AWA、LINE MUSICの試用期間が終了するなか、9月3日、新たに月額制サブスプリクション音楽配信サービス Google Play Musicが頭角を現した。正確に言えば既に海外ではサービスが開始されていたが日本でようやく…といった具合か。なんとこれまでのサービスを遥かに上回る3500万曲のラインナップ。
クラウド上に自分の所有する音源もアップロードして聴けるサービスとしてはApple Musicの対抗馬と位置づけてもいいかもしれない。
Apple MusicのiTunesミュージックライブラリの上限が25000曲に対し、Google Play Musicのクラウドロッカーは50000曲というのが何とも魅力的だ。ちなみに筆者はiTunesミュージックライブラリの上限を超えてしまったので、まさに渡りに船といった状況下で早速登録してみた。
基本月額980円だが、10月18日までに登録すると月額780円で利用できるとのこと。クレジットカード必須だがVプリカも利用できた。(確認工程で200円かかるがこれは請求額ではないので還付される。)

PCでの音楽プレーヤーはブラウザベースとなる。
音源のアップロードはChromeブラウザからでも行えるがGoogleが提供する「ミュージック マネージャ」をインストールする必要がある。アップロードされた音源は基本320kbpsのmp3に変換されるという情報もある。(またDRM保護音源は不可)サーバの混雑なのか原因は不明だが、なかなかアップロードがスムーズにいかず10曲〜100曲程度で途切れてしまう。如何せん2万曲を超えるライブラリなので地道な作業が要求される。
ファイルによっては文字化けが起こったりするが仕様なのだろうか?
またApple Music同様、検出されたアーティスト名とアートワークが一致しない問題もある。いろいろ欠点も見受けられるが今後の改善に期待したい。

さっそくGoogle Play Musicを屋外で愉しんでみた。
Wi-fiを使わず4G/LTE回線のみで再生して検証した結果、品質低モードで1分あたり1MBくらいかかった。

またこんな時代に鑑みてか、SoftBankは9月中旬から4G/LTE通信量の3日1GB規制を3日3GBに緩和する方針を明らかにした。これは吉報だ。
少しは明るい兆しが見えてきたのかもしれない。

しばらく更新をサボってしまったが、その間にApple Musicのサービスが始まった。
蓋を開けてみれば、楽曲は弱いものの(iTunes Storeのコンテンツを全て聴けるという予想は外れてしまった…)AWAやLINE MUSICにはない独特なラインナップが悩ましいところだ。
むしろApple Musicよりもサービスと同時にリリースされたiTunes12.2に搭載された機能、iCloudミュージックライブラリに注目した。この機能を利用するとiTunesに溜め込んだ全ての(…とは言い切れないのが悔やまれる現状。この点は後述する。)ミュージックライブラリがiPhoneやiPadなど各デバイスでクラウドを介して再生できる優れものだ。筆者はこれまでのiTunes Matchを使ったことがないのでこれとのサービスの差別化は如何なるものかは不明であるが、とにかく私のミュージックライブラリは248GBと膨大なので全て完了するのに2〜3日ほどかかってしまった。それでも「待機中」といった表記が出てしまったり、完全にクラウド化できたとは言い切れない状況だ。
同期したはずの楽曲がApple Musicで全く違う楽曲に置き換わっていたり(iTunesの母艦の楽曲が差し替わるわけではない)登録したはずのアートワークが全く関係のない画像が表示されたりするバグがあるようだ。
これらは曲名やアーティスト名を変更することで回避できるらしいが、いろいろ面倒である。

外出中に3時間ほど4G/LTE回線だけを使って聴いてみたところ約450MBも食ってしまった。
(ファイル容量によるのかもしれないが)私の音楽ライブラリの大半はAppleロスレスもしくは320kbpsのmp3でエンコードされているからだ。ちなみにApple Musicのフォーマットは256kbpsのAACだが音質の違いはほぼ分からない。オフライン再生でこのデータをデバイスのHDDに取り込むことも可能だが、DRM保護されており基本的にダウンロードしたデバイスでしか再生できない。iTunes母艦にiPod classicを繋いで同期したが聴くことはできなかった。

定額音楽配信サービス3強(?)が揃ったが、まだまだ「痒いところに手が届かない」印象だ。


AWAに続くように、6月11日よりLINEMUSICがはじまった。ただ、どちらのサービスも楽曲の品揃えは似たり寄ったりだ。(若干の違いはあるが…)
いわゆるメジャーアーティスト、某大手プロダクションの参入の動きが見られない。ここが肝となるだろう。(これらの楽曲はやはりトライアル期間終了後に課金が始まってから解禁されるのだろうか?)やはりリスナー側視点とはいえ定額で支払った料金をアーティスト側にどう利益を分配されるのか?と心配になる。前回の記事にも書いたがこれらが整備されないうちはCDなどのパッケージに成り代わることなく「単なる音楽ツールが増えただけ」となるだろう。まだまだCDの需要はあると言わざるを得ない。今は"旧譜廃盤図書館"のような役割を果たしている感じだが、定額制音楽配信が一般化する頃には「In Store Now」や「Now On Sale」と言う宣伝文句は死語になるのかもしれない。「Now On Streaming」とかになったりして…。

さてLINEMUSICの話に戻そう。
このブログで取り上げるのは初めてだ。
基本的にアーティスト、アルバム、曲を検索してお気に入りに登録したりプレイリストを作れる点、再生ビットレートを3段階に切り替えられる点はAWAと変わりない。ただLINEMUSICの場合はTwitter、Facebook、LINE(トーク/タイムライン)でシェアできる点に優れている。
リンクからアプリがインストールされてる場合は立ち上がる。またキャッシュ機能が付いており、一度読み込んだ曲はオフラインでも再生できるようだ。
但しキャッシュをONにするとアプリが肥大化してしまうのでメディア容量に余裕がない場合はOFFにすることをオススメする。キャッシュはこまめに削除したほうがいいのかもしれない。なおキャッシュ機能はAWAにも今後搭載される様子だ。
またAWAもLINEMUSICに追随するように再生タイマー機能が搭載された。

今後、音楽配信はどうなっていくんだろうか?
先日WWDC15で発表されたApple Music が気になる。iTunesのコンテンツが定額で聴けると なると、かなり魅力的だ。月額980円という情報が入っている。
それにスウェーデン発の音楽配信Spotifyが日本でのサービスが開始される噂もある。


このページのトップヘ